LT(5分間プレゼン)内容を考えるのって難しい


前月の記事 WCAN 2019 Spring 参加レポート& LTしました にも書きましたように、先月LTをしてきました。LTとは Lightning Talk(ライトニングトーク)の略で2分〜5分という短い時間でするプレゼンのことです。稲妻の様に一瞬で終わるので Lightning Talk と言われているみたいです。

LTの準備を本格的に始めたのは本番3週間前。今回は「LTやる!」ということが先行して「何を話したいのか?」が定まらないまま準備したので、無駄なスライドやら台本やらを大量に生成してしまいました。今回のこの失敗は今後の教訓としてブログに残しておきます。

面白味のない発表内容になってしまった

Web系イベントということで、もちろんお題はWeb関係。私が所属している会社には登壇慣れした先輩が何人かいるのでその先輩に相談しつつお題決めしました。その時に意識したことは「誰に向けて話をしたいのか?(懇親会で話をするきっかけにもなるので)」ということ。私が対象としたのはフロントエンドの方もしくは、フロントエンドを少しかじった方でした。そして決まったお題はこちら。

「Chrome検証ツールについて」

それから1週間...。
内容を考えていくうちにただの「Chrome検証ツール使い方講座」になってしまっていることに気づきました。説明文になってしまった原因は経験談自分の意見があまり入っていなかったから。

今まで自分が聞いてきたLTの中で面白いと感じたものはだいたい経験談が入っていたように思います。経験談が入っていると、話の内容にオリジナリティが出たり、自然と話す方も熱が入って魅力的な話し方ができたり、聴衆も共感しやすくなるなどの様々なメリットがあります。

そして、思い返してみればChrome検証ツールで困ったことすごい発見などをした経験がなかったのです。新たに調べたことを話そうにも自分の意見と言えるほどの思いもなく、経験談もないためただの説明文になり、面白味に欠ける内容になってしまいました。

発表することが目的になっていた

検証ツールを使っていてこれは困ったという経験談がなかったので、CSSを書いていて初めにつまづいたCSSでの中央寄せについて話すことにしました。しかし、いざ書いてみるとこれもただただ説明文になってしまいました。そして、この時自分では自覚がありませんでしたが、発表することが目的になってしまい、中央寄せについて話すことで何を伝えたいのか?ここがいつの間にかあやふやになっていたのです。

その失敗作がこちら




経験談っぽくホラーストーリーが入ってはいます。しかし何を言いたいのか自分でも手探り状態であったため、ふわっとした内容になってしまっているのがわかります。取り上げている中央寄せ例もいまいちです...。

何を伝えたいのかわからないまま突き進んだ

軸となる何を伝えたいのか?がすっぽり抜けた状態で突き進んだ結果、、だらだらと説明文が増えて面白味のない内容になり、さらにまとまりもなくなってしまいました。その失敗作スライドがこちら。

スライド数がやたらと多く、 内容も「中央寄せ全般について」や、「W3Cについて」や、「vertical-align」など何を言いたいのかがブレているせいでどこを深掘りしていいのか迷走しだしてしまいました。そしてそのせいでスライド枚数も115枚というLTとは思えない数になってしまったのです。

実はLT内容を変更するたびに会社の方にLTの練習相手になっていただき、いろんな意見をいただいていました。そしてこの内容で発表しようと決めたのが本番3日前。このスライドではさすがに長すぎるので4分の1ほどに削って発表練習に臨みました。

そして「ここの内容がわかりづらい」や「文章が多い」や「自己紹介が無さすぎる」などの意見をもらう中で、最終的には「周りの意見は参考程度にして自分の好きなように作ればいいよ」という言葉をいただきました。

「何を伝えたいのか」が抜けていることに気づいた

「自分の好きなように作ればいいよ」と言われたことで少し肩の力が抜けて、ここでやっと「何を言いたいのか」という目的を見失っていることに気づきました。今まで作成したスライドを見直しながら自分の言いたいことは何かを考え直し、そして周りからこれを話したらどう思われるのかを気にせず、自分の好きなように作成したスライドがこちら。

 

そして本番2日前、また会社の方に発表練習に付き合っていただきました。今までの中で一番先輩方の反応もよく、自分でもそこそこまとまった物が出来上がったと感じました。

まとめ

これらの経験からLTを作る上で大切だと感じたことは以下3つ。

  • 誰に何を伝えたいのか?を見失わないこと
  • 自分の経験談を入れた方が書きやすい
  • 人に聞いてもらう

実はこの3つについては周りの先輩からアドバイスいただいたり、プレゼンのやり方などを解説してくれるイベントで学んだりしていました。しかし、いざ考えてみると「LTする」ということが目的になってしまい、肝心なことが抜け落ちてしまいました。

私の今回のやり方は非効率的でしたが、スライドを作っては捨てるを繰り返すことで「誰に何を伝えたいのか?」をだんだん明確化していくことができました。また、何度か人に聞いてもらうことで自分に足りなかった視点を補うことができました。

もし次LTをやる機会があれば特に「誰に何を伝えたいのか?」ということを忘れずに、あくまでプレゼンは伝えるための手段として使えるようにしていきたいと思っています。

そしてこれは人によりますが、私の場合は「LTだけどこんなこと言ったらどんな反応されるだろうか?」や「私の経験なんぞ聞かされても楽しくないのではないだろうか?」など周りの目を気にしすぎていたことも迷走してしまった一因でした。迷走してきたなぁと感じた時は一度自分の好きなように内容を考えてみると出口が見つかるかもしれません。


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